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WOWOW×東野圭吾ドラマ歴代10作品一覧|香取慎吾主演「虚ろな十字架」と過去9作を紹介

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 2026年7月23日に逝去された、国民的人気作家の東野圭吾さん。

 東野圭吾さんの作品と言えば、「ガリレオ」シリーズに代表される科学を用いた大胆なトリックと、犯罪に関わる人々の感情を揺さぶる人間ドラマという、2つの魅力があります。今回紹介するWOWOW作品にも、その両面が色濃く表れています。

 そして、2026年9月6日(日)22:00から、香取慎吾さん主演、瀬々敬久さん監督による連続ドラマW 東野圭吾「虚ろな十字架」がスタートしました(全4話)。

 本作は、WOWOWと東野圭吾さんによる記念すべき10作目のタッグです。

 東野圭吾さんの小説に長年ハマり、さらに香取慎吾さんのファンであり、「新しい地図」のNAKAMAでもあるにゃおこが、追悼の思いを込めて、WOWOWで映像化されてきた東野作品を振り返ります。

 この記事では、最新作「虚ろな十字架」の見どころとあわせて、2004年の「宿命」から続く歴代9作品のあらすじをさらっとご紹介します。

 歴代作品はすべてWOWOWオンデマンドで配信中です。ぜひこの機会に、気になる作品から振り返ってみてください。

 (情報は2026年9月28日時点)

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目次

「さまよう刃」と「虚ろな十字架」を見比べたい

 歴代作品の中でも、新作とあわせて注目したいのが、第8弾の「さまよう刃」です。

 同作は2009年にも益子昌一監督、寺尾聰さん主演で映画化されていますが、2021年の連続ドラマW版では「ガンニバル」などで知られる片山慎三監督が演出を担当。

 竹野内豊さんが、愛する娘を奪われ、自ら犯人を追う父親を演じました。

 少年犯罪と少年法に切り込む「さまよう刃」に対し、「虚ろな十字架」が問いかけるのは、死刑制度と犯罪者にとっての本当の償いです。

 いずれも簡単には答えの出ない「罪と罰」を異なる角度から描いています。2作品を見比べることで、東野圭吾さんが投げかけ続けた問いを、より深く受け取れるのではないでしょうか。

第10弾|連続ドラマW 東野圭吾「虚ろな十字架」(2026年・全4話)

(WOWOW officialより引用)

 2014年刊行、発行部数約76万部のベストセラー小説が原作。

 「少年法」をテーマにした原作小説「さまよう刃」発刊から10年、東野圭吾さんが「死刑制度」という普遍的な社会テーマに真正面から挑んだ社会派サスペンスです。

 主演の香取慎吾さんにとって、WOWOW連続ドラマ初主演かつ東野圭吾作品も初主演となる、記念の作品でもあります。

スタッフ・キャスト

放送・配信2026年9月6日(日)22:00〜 全4話(放送・配信終了/WOWOWオンデマンドで配信中)
監督瀬々敬久
脚本杉原憲明
プロデューサー熊谷悠
企画・プロデュース 松本太一、下田淳行
キャスト香取慎吾、赤楚衛二、蓮佛美沙子、鈴木杏、佐藤笑璃、大西礼芳、小倉蒼蛙、原日出子、吉住、宇崎竜童、ピエール瀧、杉本哲太、田中要次、花瀬琴音、山中崇、朝加真由美

各話あらすじ・ネタバレ

第1話

あらすじ・ネタバレを読む

 ペット専門の葬儀場を営む中原道正(香取慎吾)は、ある日、元妻の浜岡小夜子(鈴木杏)が亡くなったことを知らされる。

 小夜子は、強盗に襲われ刺殺されたという。

 11年前、中原夫妻には愛美という当時8歳になる娘がいたが、愛美もまた強盗に襲われて亡くなっていた。

 愛美を一人置いて買い物に行った間に強盗に入られたことで、自分を責める小夜子。

 その後の捜査で愛美を殺したのは、26年前に強盗事件を起こして無期懲役となり、仮出所中だった男だとわかる。

 死刑を望んだ中原夫妻の思いも虚しく、無期懲役の判決が下る。

 検察側は控訴し、小夜子が証人として出廷。

 その証言は被告人の弁護人から覆されそうになるが、結果として控訴審で被告人に死刑判決が下る。

 裁判で勝った中原夫妻だったが、愛美の死の悲しみから立ち直ることができない2人は、お互いの顔を見るたびに3人で幸せに暮らしていた頃のことを思い出して辛くなり、離婚する。

 そして現在、町村作造(ピエール瀧)と名乗る男が警察に出頭し、小夜子を殺害したと供述する。

 11年前、中原道正と妻・小夜子は、8歳の娘・愛美を強盗によって奪われました。

 犯人に対して一審では無期懲役、控訴審では死刑判決が下されます。

 しかし、望んでいた判決が出ても、娘がいた頃の幸せな日々が戻ることはありません。互いの顔を見るたびにつらい記憶がよみがえるようになった2人は、やがて離婚します。

 そして現在、ペット専門の葬儀場を営む道正のもとに、かつて愛美の事件を担当した刑事・佐山が訪ねてきます。

 告げられたのは、元妻・小夜子が何者かに殺害されたという知らせでした。

 その後、町村作造という男が自ら警察に出頭し、金目当てで小夜子を襲ったと供述します。

 しかし、その犯行には不可解な点が残されていました。

 離婚後、小夜子は何を追い続けていたのか。第2話では、道正が小夜子の足跡をたどり始めます。

第2話

あらすじ・ネタバレを読む

 ペット専門の葬儀場を営む中原道正(香取慎吾)は、11年前、一人娘の愛美を強盗に殺されていた。

 そして現在、元妻の浜岡小夜子(鈴木杏)までもが、強盗に襲われて亡くなったと刑事の佐山(山中崇)から知らされ、呆然としていた。

 警察に出頭した男は町村作造(ピエール瀧)と名乗り、凶器である包丁を所持していた。

 町村は、金を持っていそうな女を襲い、小夜子から奪った持ち物から現金だけを抜き取り、あとは川に捨てた、と供述している。

 これらの供述に佐山は引っ掛かっていた。

 町村はなぜ、凶器を一緒に捨てなかったのか?

 さらに、小夜子は特別高級なものを身につけていたわけでもなく、町村自身も一人娘が大学病院の医師と結婚しており、金銭的な援助も受けていたため、特に金に困っていたようではなかった。

 そう説明した佐山は「どうして中原さんばかりがこんな目に遭うんでしょうね?」と意味ありげに言う。

 葬儀に参列した道正に、小夜子の父・浜岡宗一(小倉蒼蛙)と母・浜岡里江(原日出子)の2人は、小夜子がフリーライターとして活動していたことを告げる。

 小夜子は犯罪被害者遺族の会に関わり、遺族が裁判で死刑判決を求める活動を支援していた。

 道正が祭壇に飾られた満面の笑顔の小夜子の遺影を見て「良い笑顔ですね」と言うと、小夜子の父は「これはそういう遺族のために死刑判決を勝ち取った時の顔だ」と言いながら、声を詰まらせる。

 葬儀場の外で週刊「スクープ」の記者・石田(奥津裕也)からしつこく取材されて困っていた道正の前に、日山千鶴子(吉住)と名乗る女性が現れ、石田を一喝して追い払う。

 小夜子の元同級生と名乗る千鶴子は、大和堂書院「新文明」の編集部員で、小夜子にある仕事を依頼していたと話す。

 小夜子は、井口沙織(花瀬琴音)という女性を取材していて、その記事が最後の記事になったと言う。

 一方、慶明大学病院小児科の医師・仁科史也(赤楚衛二)は、義父・町村が起こした事件により苦境に立たされていた。

 病院内では事件の噂が流れ、母の仁科妙子(朝加真由美)からは妻の仁科花恵(蓮佛美沙子)との離婚を迫られていた。

 そして、息子の翔(葛西旬)も学校でいじめに遭っていた。

 道正のもとに、小夜子が最後に書いた記事が届く。

 それは新文明に掲載された「万引き依存症との孤独な闘い」というタイトルの記事だった。

 ある日、里江が弁護士の山部(田中要次)を伴い、小夜子を殺した町村が死刑になるよう運動したいと言い、道正に協力を求めにきた。

 「彼女のことを何も知らない」と協力を断る道正に、里江は小夜子が遺した原稿を渡す。

 それは「人を殺した人間は死刑にすべき」という原稿だった。

 原稿の中で小夜子は「死刑は(遺族にとって)悲しみを乗り越えていくための単なる通過点だが、その通過点さえ奪われた遺族はその先どうやって生きていけばいいのだろう?」と問うていた。

 小夜子が愛娘の愛美を殺害した蛭川和男の弁護士・平井肇(杉本哲太)にもインタビューをしていたことを知り、道正は平井を訪問する。

 平井は、蛭川が死刑に処される直前でも反省をしていなかったことを伝え、死刑制度に対する疑問を小夜子に話したことを道正に告げる。

 しかしそれを聞いた小夜子は「無力でも最初の事件で犯人が死刑になっていれば娘が殺されることはなかった。この殺人犯が何年刑務所にいれば真人間になる、ということは誰にもわからない。それならそんな人間を何年も『虚ろな十字架』に縛り付けておくことに何の意味があるのか?」と平井に死刑の意味を問い返した。

 そして小夜子は「人を殺した人間は絶対に死刑にするべきだと思います」と結論づけたと言う。

 後日、小夜子の父から遺品を渡された道正。

 その中には、樹海を写したと思われる写真が残されたカメラや、取材メモのようなノートがあった。

 ノートには、愛美を道正から奪った罪悪感が綴られていた。

 また、ノートと共に慶明大学病院の子ども医療相談室のパンフレットが残されていた。

 一方、加害者家族となった史也夫婦にはある秘密があった。

 7年前、花恵は身重の体で樹海へ向かい、自殺を図っていた。

 当時の交際相手で、営業マンを名乗っていた田端祐二(嶺豪一)が八王子の踏切で自殺したことから、彼が結婚詐欺師であることがわかり、絶望していたのだ。

 そんな花恵を助けたのが史也だった。

 また、小夜子が最後の取材対象・沙織と樹海らしき場所にいる場面も描かれる。

 町村の供述には不可解な点が多く、佐山も疑問を抱いています。

 葬儀に参列した道正は、生前の小夜子がライターとして犯罪被害者遺族を支援していたことを知り、その足跡をたどり始めます。

 そこには、道正が知らなかった小夜子の一面がありました。

 そして、道正は小夜子が残した遺品の中から慶明大学病院の子ども医療相談室のパンフレットを見つけます。

 慶明大学病院の小児科には、小夜子を殺害した町村の義理の息子、史也が勤務しています。

 史也と花恵が出会った場所は樹海でした。

 一方、小夜子も、最後の取材対象である井口沙織と樹海らしき場所にいる姿が描かれます。

 2つの場所は同じなのか――謎は深まるばかりです。

第3話

あらすじ・ネタバレを読む

 ペット専門の葬儀場を営む中原道正(香取慎吾)は、元妻の浜岡小夜子(鈴木杏)が刺殺されたことを知り、町村の裁判に参加することを決意する。

 小夜子殺害の容疑者・町村作造(ピエール瀧)には、仁科花恵(蓮佛美沙子)という一人娘がいた。

 7年前、花恵は身重の体で樹海へ向かい、自殺を図っていた。

 結婚詐欺師に騙されて絶望した花恵を助けたのは、現在の夫で慶明大学病院小児科の医師・仁科史也(赤楚衛二)だった。

 史也は花恵に食事を作ってほしいと頼み、毎日のように彼女のマンションへ通い、やがて二人は結婚した。

 現在、殺人容疑で逮捕された町村の娘婿であることから史也はネットでの激しい誹謗中傷に晒され、職場でも肩身の狭い思いをしていた。

 花恵は責任を感じて離婚を切り出すが、史也は頑なに受け入れようとはしなかった。

 一方、小夜子の父・浜岡宗一(小倉蒼蛙)と母・浜岡里江(原日出子)の2人は、史也からの謝罪の手紙を持って道正を訪ねてきた。

 道正と浜岡夫妻が出席していた「犯罪被害者遺族の会」に史也が現れて謝罪するが、被害者遺族たちに罵倒される。

 道正は去って行こうとする史也を追いかけ、小夜子の遺品にあった慶明大学病院の子ども医療相談室のパンフレットを見せるが、史也は小夜子とは面識がないと言う。

 しかし、その言葉に納得がいかない道正が史也のことを調べていると、小夜子が最後に取材していた井口沙織(花瀬琴音)との接点を見つける。

 2人は同じ中学校の陸上部に所属していた。

 道正は史也の実家がある富士宮を訪ねるが、史也の母・仁科妙子(朝加真由美)から「うちには関係ない」と冷たくあしらわれる。

 その後、道正が史也と沙織の元同級生に会うと、2人が中学時代に付き合っていたこと、さらに、そのことを小夜子が取材に来ていたことも知る。

 道正は沙織を訪ね、なぜ小夜子が殺されなければならなかったのか、知りたいだけだ、と告げる。

 沙織は、中学時代に史也と付き合っていたこと、そして史也の子供を身籠ったことを話す。

 たった一人の家族である父親にも相談できず、なんとか流産させられないかとさまざまな方法を試したと言う。

 誰にも相談できずにいた沙織のことを史也が知った時にはすでに中絶できる時期を過ぎていたーー。

 道正の元妻・小夜子と、町村の娘婿・史也の間に、思わぬ接点が浮かび上がってきました。

 どうやらこの事件は、単純な強盗殺人ではなさそうです。

 さらに、小夜子が最後に取材していた沙織と史也が、中学時代に交際していたことも明らかになります。

 沙織は史也の子どもを妊娠していたものの、誰にも相談できないまま中絶できる時期を過ぎてしまったと告白します。

 小夜子はなぜ、二人の過去を調べていたのでしょうか。

 そして、そのことが小夜子の死とどうつながっているのでしょうか。

 事実を追う道正と、現在は妻の父親が殺人容疑で逮捕されたことで窮地に立たされている史也。

 二人が今後どのような行動を取るのか、最終話に向けて大きな焦点になりそうです。

第4話

あらすじ・ネタバレを読む

 ペット専門の葬儀場を営む中原道正(香取慎吾)は、元妻の浜岡小夜子(鈴木杏)がなぜ殺されなければならなかったのかを知るため、小夜子が最後に取材をしていた井口沙織(花瀬琴音)に会いに行く。

 小夜子殺害の容疑者・町村作造(ピエール瀧)には、仁科花恵(蓮佛美沙子)という一人娘がおり、花恵の夫で小児科医の仁科史也(赤楚衛二)と沙織が中学時代に付き合っていたことを知ったからだ。

 「私、人殺しなんです」

 沙織は道正に衝撃的な告白をする。

 その後、小夜子の記事を読んだ道正は、史也に会いに行く。

 そこで、道正は、生前小夜子が史也に会っていたことを確認すると、史也は小夜子から沙織との子どもの件で自首するよう勧められた、と話す。

 後日、小夜子と自宅で話すことを約束した史也だったが、患者の容態が急変して帰れなくなった。

 花恵の話によると、小夜子が史也の家で待っている時に、町村が金を無心するために訪ねてきた。

 花恵が止めるのも聞かず、町村は家に上がり込んで酒を飲み始める。

 帰ろうとした小夜子は、花恵に請われて史也の過去にあった出来事を話した。

 沙織と史也は、生まれた子どもを殺して樹海に埋めていた。

 小夜子は、花恵に「史也さんは殺人犯だ、沙織は自首すると言っている、史也にも自首するよう勧めてほしい」と話した。

 花恵が史也に命を救われたことや史也の実の子ではないにも関わらず、息子を育ててくれたこと、今も病気の子どもたちを救うために頑張っていることを告げ、見逃してほしいと小夜子に懇願する。

 しかし、小夜子が自分の子どもは殺された、犯人が反省したからと言って許せると思うか、と言い、花恵には返す言葉がなかった。

 さらに小夜子は「私の子どもを殺した犯人は、反省が認められて仮出所をしている時に罪を犯した。反省など所詮虚ろな十字架だ。私は人を殺した人間は死刑にするべきだと思う」と花恵に詰め寄る。

 小夜子が帰り、花恵がキッチンへ行くと町村がいなくなっており、包丁が無くなっていた。

 花恵は告白した後、道正に「小夜子さんは間違っていた、主人は十分苦しんできた」と言い放つ。

 町村の裁判が始まり、弁護側の証人として法廷に立った史也は自分の過去の罪を話し、町村は自分たち家族のために罪を犯した、と証言する。

 しかし、検事からは矛盾を指摘される。

 「娘のため」に小夜子を殺した後、町村は小夜子の持ち物から沙織の居場所を突き止め、沙織の家に押し入ったにも関わらず、沙織は殺害していないのはおかしいではないか、というのだ。

 それに対して「殺してください」と言う沙織を見て、それが妻の口癖だったことを思い出した町村は、沙織を殺すことはできなかったと言う。

 裁判の中で加害者のことばかり語られ、被害者である小夜子のことは何一つ語られないことにもどかしさを感じていた道正だったが、伯父の竹井(宇崎竜童)に背中を押されて証言台に立つ。

 証言台で道正は、自分たち家族の思い出と娘を失ってからの苦悩の日々、それでも小夜子は前を向いて闘っていたこと、小夜子が確かに生きていたことなどを語る。

 小夜子は「人を殺した人間は死刑になるべき」と考えていたが、自分には正解がわからない、と語る道正。

 証言後、沙織から小夜子と2人で樹海へ行った時のことを聞かされる。

 沙織は小夜子から「自分が奪った命のことを忘れないで。罪と向き合いながらそれでも生きて」と言われたことを道正に伝える。

 ずっと死にたかった沙織を救ったのは小夜子だった、と道正に礼を言う沙織。

 後日、小夜子が最後に撮った樹海の写真を手に、道正と史也は史也たちが子どもを埋めた場所に立っていた。

 警察が捜索するが、子どもの遺体は見つからず、起訴もできないことが分かった。

 事件の真相がわかったが、虚しさばかりが残る道正。

 小夜子が最後に見つめていたものを探して樹海の奥深くへ行こうとする道正とそれを止めようとする史也。

 苦悩して倒れ込む道正の視線の先では、振り向いた小夜子が微笑んでいた。

 「闇ばかりじゃないの、光もあるのよ」

 判決の日、町村は懲役15年の刑を言い渡される。

 史也たちは一家で無医村へ引っ越すことに決めたと道正に話し、道正は自分はこれからも変わり映えしない毎日だが、今の仕事も嫌いじゃないからと言い、史也と握手をして別れる。

 日常が戻った道正だったが、亡くなった娘・愛美の絵を見て思わず泣き崩れる。

 絵の中では今でも海辺で道正と小夜子、愛美が仲良く笑っていたーー。

 史也と沙織が過去に犯していた罪が判明し、そのことを小夜子から聞かされた花恵は、小夜子に見逃してほしいと懇願していましたが、小夜子は一歩も引きませんでした。

 そして、それを聞いていた町村が、娘の幸せを守るために小夜子を手にかけてしまいました。

 不幸の連鎖で娘と元妻を失った道正の悲しさは計り知れません。

 娘を失ってからその苦しみから逃げるように、小夜子と別れ、職も変えて生きてきた道正に対して、殺人犯は死刑にすべき、という考えのもと、自らの苦しみと闘い続けた小夜子。

 そんな小夜子が取材をしている中で知り合った沙織。

 沙織の話から史也の存在に辿り着いた小夜子が、史也を訪ねていったことから事件が起こりました。

 小夜子が何度か口にする「虚ろな十字架」の意味は、死刑にならなかった殺人犯に背負わせた十字架は、絶対的なものではなく、中には再び罪を犯す人間もいるということでした。

 そんな十字架に何の意味があるのか、だったら全員死刑にするべきではないか、と小夜子は考えていたようです。

 それに対して、道正は罪を犯した人間をどう裁くのが正しいのか、自分にはわからない。

 人間が人間を正しく裁くことなどできるのだろうか、と疑問を口にします。

 そもそも何が正しくて何が間違っているのか、それすらも人により、時代により、場所にもよって違います。

 本当にこの問題は誰にも答えられない難問です。

 最後に沙織が小夜子の言葉によって救われたことだけは、この重い物語の中で唯一の希望の光のような気がします。

 これから先、道正は苦しみを胸に秘めて前を向いて生きていくようです。

 犯罪被害者と加害者、その答えの出ない「罪と罰」を見事に描いた作品でした。

 道正役の香取慎吾さんは、全編にわたって苦悩に満ちた表情を見せ、感情を抑えながらも最後に爆発させる演技が印象的でした。

いつもの明るい慎吾ちゃんとは全く別の顔を見せてくれて、とても良かったと思いました。

 また、娘を失った後で殺人犯は死刑になるべき、という考えに囚われた小夜子役を演じた鈴木杏さんの狂気に近いような眼差しに凄みがあり、その奥の深い悲しみを感じました。

 東野圭吾作品10作目にふさわしい重厚感ある作品だと思いました。

第1弾|ドラマW「宿命」(2004年・単発ドラマ)


初回放送2004年12月26日(単発ドラマ)
監督若松節朗
脚本佐伯俊道
プロデューサー青木泰憲、高橋萬彦
キャスト藤木直人、柏原崇、本上まなみ、飯島直子、矢島健一、水川あさみ、手塚理美、筒井真理子、品川徹、大出俊、東幹久、中村嘉葎雄
主題歌藤木直人「シュクメイ」
あらすじ・ネタバレを読む

 初恋の女性と別れ、警察官となった和倉勇作(柏原崇)。ある殺人事件の容疑者として現れたのは、学生時代のライバルであり、初恋の女性の夫となっていた瓜生晃彦(藤木直人)だった。

 刑事と容疑者という関係で再会した二人。捜査が進むにつれ、それぞれが抱えてきた過去と秘密が徐々に明かされていく。

 東野圭吾×WOWOWの記念すべき第1弾作品。

第2弾|連続ドラマW 東野圭吾「幻夜」(2010年・全8話)


初回放送2010年11月21日 (全8話)
監督猪崎宣昭、麻生学、猪原達三
脚本渡邉睦月
プロデューサー井上衛
キャスト深田恭子、塚本高史、小倉一郎、岩松了、佐藤仁美、菅原大吉、柴田恭兵、奥貫薫、河原さぶ、でんでん、黄川田雅哉、中田喜子、尾美としのり、吹越満、根岸季衣、船越英一郎
主題歌珠妃「光の彼方へ」
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 事業に失敗して自殺した父の通夜の翌朝、突如発生した中京駿河湾地震。

 家も工場も全部失った水原雅也(塚本高史)は借金返済を迫る叔父・米倉俊郎(岩松了)を衝動的に殺害してしまう。

 その時、彼の傍らには見知らぬ女が佇んでいた。

 新海美冬(深田恭子)と名乗る彼女に犯行を目撃されたのか、雅也は確信を持てない。

 しかし、避難所で再会した美冬と雅也は互いに依存し、助け合いながら生きることになる。

 一方、この震災の最中、3人もの人間を殺害した指名手配犯の高峰陽子が最大級の被害があったとされる相葉市で目撃された。

 警視庁に勤務する刑事の加藤亘(柴田恭兵)は、3年間追い続けた高峰の捜査を願い出るが、殺人の容疑で妻・千沙子(奥貫薫)が逮捕されたことで捜査から外されていた。

 しかし、諦めきれない加藤は、相棒の西崎貴仁(黄川田雅哉)とともに捜査を続行することに。

 だが、加藤の願いも虚しく、高峰は遺体で発見される。

 悔しがる加藤の前に美冬が現れる。挑戦的な目で加藤を見る美冬。「妻と同じ目をしている」と呟く加藤。

 そんな中、米倉の娘・小谷佐貴子 (佐藤仁美)とその夫・小谷信二 (菅原大吉) は借金取りに追われていた。佐貴子は、父が伯父の水原に400万円貸してるのでその回収のため3日間待ってくれるよう、借金取りに告げる。

 相葉市を訪れた佐貴子は、米倉の遺体を前に雅也に借金を返せ、と詰め寄る。

 知らないとシラを切る雅也だったが、決定的な証拠写真を見せられ、絶望する雅也。

 しかし、美冬はある策略をめぐらせ、佐貴子たちから逃れて雅也とともに東京へ向かう。

 東京へ向かった彼らの行く先々で、不可解な事件と陰謀が暗躍し始める。

 やがて、刑事の加藤亘(柴田恭兵)は、一連の出来事に潜む奇妙な偶然に気づき始めるのだった。

 震災で全てを失った女性が、のし上がるためにあらゆる手段を選ばず突き進んでいく姿を描いたサスペンス。

 雅也が見たのは、希望に満ちた朝だったのか、それとも幻の夜だったのか?

第3弾|連続ドラマW 東野圭吾「分身」(2012年・全5話)


初回放送2012年2月12日 (全5話)
監督永田琴
脚本田辺満
プロデューサー井上衛、渡邉浩仁
キャスト長澤まさみ、上白石萌歌、佐野史郎、鈴木砂羽、上月左知子、ダンカン、藤吉久美子、伊武雅刀、臼田あさ美、中村育二、紺野彩夏、勝地涼、青木健、前田公輝、品川徹、嶋田久作、モロ師岡、矢島健一、山中崇、北原佐和子
主題歌GINGHAM「強く生きる雑草の歌」
あらすじ・ネタバレを読む

 クリスチャンで寄宿制の中学に通っていた氏家鞠子(上白石萌歌・中学時代)は両親と顔が似ていないことを気にしていた。

 それを聞いた祖母(上月左知子)は、鞠子が難産の末、生まれた日の思い出を語って聞かせる。

 さらに、親友の下條めぐみ (紺野彩夏・中学時代)から、「おばあちゃんの話が信じられないなら、戸籍を見てみれば?」と提案される。

 戸籍を調べた鞠子は、養女ではなく”長女”と記述されている事で安堵する。

 鞠子は函館理科大学発生工学の研究者で病理専門医である父・氏家清(佐野史郎)と母・氏家静恵 (鈴木砂羽)の間で何不自由なく暮らしていることに感謝していた。

 しかし、久しぶりに家に帰った鞠子は母の様子がおかしいことに気が付きながらも、母が入れてくれたハーブティを飲み、深い眠りについた。

 その直後、自宅がガス漏れ事故で火事になり、母が亡くなる。

 母から愛されていないと思い続けていた鞠子だったが、燃え盛る家を見ながら「お母さん!」と叫び続ける鞠子だった。

 数年後、札幌福祉大学英文科に在学中の18歳の女子大生・氏家鞠子(長澤まさみ)は、母の実弟・井川孝之(ダンカン)が経営する下宿先のラーメン店『北の狸』から、ケースワーカーになるため、児童相談センターで実習していた。

 実習先で児童虐待の現場に遭遇する鞠子。保護した児童から「ママは僕のこと嫌いなの?」と聞かれ、「そんな事ないよ」と児童を抱きしめる鞠子だった。

 その後、レポートを書いていた鞠子に氏家から電話が入る。

 「TV見てなかったか?」と聞く氏家に「レポート書いてたから」と返事をする鞠子。

 次の日、鞠子は大学の友人から、震災のチャリティライブでTVに出ていた東京の20歳の女子大生 ・小林双葉(長澤まさみ・二役)が鞠子そっくりだという話を聞く。

 下宿先に帰った鞠子を氏家が待っていた。そして、唐突に氏家は、鞠子に海外留学を勧めてくる。

 そんなある日、母の遺品を見つけた鞠子は、かつて母が自分の出生の秘密を探るため、東京の世田谷区・赤堤へ行っていたことを知る。

 さらに、祖母が残した日記帳から、氏家と顔が黒いマジックで塗られた女性が並んで写っている写真を見つける。

 鞠子は母の秘密を探るため、帝都大学医学部で学ぶ親友・下條めぐみ(臼田あさ美)を頼って東京へ行くことにする。

 その頃、元外務大臣・伊原駿策(伊武雅刀)は、秘書の大道庸平(中村育二)とともに、チャリティライブのビデオで東京の東和大学の学生で20歳の小林双葉(長澤まさみ・二役)がインタビューを受けている映像を見て、この上もなく喜んでいた…。

 自分に瓜二つの『双葉』という女性の存在を知った鞠子は、その謎を解き明かすことを決意し、真相に近づいていく。

 そして、鞠子と双葉の二人が動き始めるとき、生命工学における「禁断の領域」が姿を現し始めるのだった。

第4弾|連続ドラマW 東野圭吾「変身」(2014年・全5話)

(WOWOW officialより引用)

初回放送2014年7月27日 (全5話)
監督永田琴
脚本吉田紀子、田辺満
プロデューサー井上衛、渡邉浩仁
キャスト神木隆之介、二階堂ふみ、臼田あさ美、戸次重幸、東根作寿英、伊武雅刀、松重豊、渡部豪太、マキタスポーツ、中尾明慶、本田翼、村上淳、柏原収史、相島一之、正名僕蔵、深水元基
主題歌高橋優「おやすみ」
あらすじ・ネタバレを読む

 画家を夢見ながら、工場のラインで働き地道に生きてきた成瀬純一(神木隆之介)は、恋人の葉村恵(二階堂ふみ)とのささやかな暮らしに幸福を感じ、大切にしていた。

 ところが、結婚指輪を受け取りに立ち寄った宝石店で強盗事件に遭遇し、頭に大怪我を負ってしまう。

 運ばれた大学病院で緊急手術が行われ、なんとか一命を取り留めた成瀬だったが、手術後54日経ち、すでに元気になっているにも関わらず退院が許されないどころか、面会謝絶状態だった。

 成瀬に会いたい一心の恵は、病院の研究室にこっそり入り込み、脳神経外科の権威である堂元博教授(伊武雅刀)とその助手の橘直子(臼田あさ美)の会話を盗み聞きしてしまう。

 その内容は、成瀬に世界初の生体間脳移植を施した、というものだった。

 その頃、警察では、捜査一課の刑事・倉田謙三(村上淳)が宝石店強盗事件の報告書を書くよう命じられ、成瀬に面会に来ていた。

 倉田は脳に重傷を負った割にしっかりと対応している成瀬に驚いていた。

 一方、成瀬は、倉田から自分を撃った強盗の京極瞬介(渡部豪太)が自ら頭を撃って自殺したと知らされ、驚く。

 その後、倉田は京極を搬送した消防士(深水元基)から、京極が胸を撃って死亡したことを聞かされ「頭を撃って死亡した」という自分の認識が違っていることに気づく。

 さらに、同じ日、もう一人重体の患者が同じ病院に搬送されていたことを知る。

 ようやく退院の日を迎えた成瀬だったが、自分が描く絵のタッチが変わっていることを気にしていた。

 成瀬の退院に際して行われた記者会見で、堂元は成瀬に施したのは「新薬を使って患者自身の脳を自己再生させる神経再生手術だ」と説明する。

 研究室で聞いた会話と異なる説明に驚く恵。

 久しぶりに家に帰ってきた成瀬だったが、隣人のゲームの音が妙に気に障ったり、あれほど好きだった恵のそばかすがなければいいのに、などと違和感を覚えていた。

 その頃、倉田も京極の死に疑問を持ち始め…。

第5弾|連続ドラマW 東野圭吾「カッコウの卵は誰のもの」(2016年・全6話)

(WOWOW officialより引用)

初回放送2016年3月27日 (全6話)
監督耶雲哉治、山下司
脚本田辺満
プロデューサー井上衛、渡邉浩仁
キャスト土屋太鳳、本郷奏多、戸次重幸、真野恵里菜、高杉真宙、森永悠希、矢野聖人、戸田昌宏、山下容莉枝、大鶴義丹、前田亜季、片岡礼子、銀粉蝶、矢島健一、浅野和之、伊原剛志
あらすじ・ネタバレを読む

 「人は皆、才能という羽を、その手に握って生まれてくる。しかし、その羽で羽ばたけるのは、ごく限られた者達だけだ」

 病室のベッドで上半身を起こし、PCに文字を打ち込んでいる上条文也(本郷奏多)。

 ふと、その手を止めて、カーテン越しの空を見上げる文也。

 同じ頃、雄大な雪山をバックに颯爽とスキーで滑走する緋田風美(土屋太鳳)の姿があった。

 新製開発スポーツ科学研究所副所長の柚木洋輔(戸次重幸)は、記者会見で運動能力に関係するスポーツ遺伝子を科学的に分析し、発掘する「スポーツ遺伝子プロジェクト」を発表していた。

 そして、新製開発はその研究をもとに優れたスポーツ遺伝子を持つと思われる2名を入社させた、という。

 しかし、その1人である天才アルペンスキーヤーの風美は、記者会見の席上「私は才能という言葉が嫌い。私は持っている全てを練習で手に入れたと思っている。生まれつき持っているものは何一つない」と発言する。

 もう1人の鳥越伸吾(高杉真宙)は、入社式へは行かず、家のソファに座ってエアギターを弾いていた。

 彼はスキーにはあまり興味がなかったが、サッカー選手を父に持ち、優れたスポーツ遺伝子を持つと思われていて、新製開発は、伸吾が入社する条件として300万円と父の就職先を約束しており、彼は気が進まないまま入社を受け入れていた。

 その後、柚木は研究のため、風美の父で元オリンピックスキー選手の緋田宏昌(伊原剛志)に緋田父子の遺伝子を調べさせてほしいと頼むが断られる。

 新製開発スキー部の合宿が始まり、さまざまな思惑のもと、選手たちは練習に励んでいた。

 そんな中、新製開発に一通の脅迫状が届く。

 その内容は、「緋田風美を全ての試合のメンバーから外せ。この要求を受け入れない場合、緋田風美の身に何らかの危害が及ぶことになる」とあった。

 新製開発の小谷靖弘(矢島健一)は、柚木にこのことは警察にも通報せず、マスコミにも流さないという方針を語り、この脅迫状を風美の父の緋田に見せるように言う。

 さらに風美を監視するために、広報担当として風美に張り付くよう命令する。

 そんなある日、クロスカントリーの選手・翔太(矢野聖人)が、タイムを縮めようと無理をしてコースアウトし、大怪我をした。

 翔太を兄のように慕っていたクロスカントリーの選手・和真(森永悠希)は、翔太が競技に戻れそうもないことを知り、ショックを受ける。

 「そんなに焦る必要なかった」と言う風美に、アルペン競技のライバル・今井恵里香(真野恵里菜)が「特別な才能に恵まれた人にはわからない」と言い放ち、その言葉に風美が「スポーツは努力と結果でしょ?才能なんて努力しない人の言い訳よ」と言い返し、諍いになる。

 その後、札幌へ向かうシャトルバスに乗ろうとしていた風美の前にファンだと名乗る上条伸行(浅野和之)という男が現れ、自分も同じバスに乗るという。

 出発を待つ間、上条が風美の父の緋田の若いころの思い出話を語ることで、風美は父から特訓を受けていた幼いころのことを思い出す。

 すると、風美は何かに気がつき、慌ててバスを降りる。

 風美はロビーにいた恵里香に「父から才能を受け継いでいるかどうかはわからないが、生き方は父から受け継いだ」と伝える。

 その時、突然、外で大きな音がして「シャトルバスが事故を起こした」とホテルの従業員が叫びながら入ってくる。

 炎上するバスを呆然と見つめる風美たち。

 一方、緋田は亡くなった妻・緋田智代(前田亜季)の遺影が入った写真立ての中に隠してあった記事を読み返していた。

 その記事には、”前橋で新生児不明、連れ去りの疑い”の文字が…。

 緋田には、絶対に娘にすら知られたくない秘密があった。

 娘のDNA鑑定をきっかけに、家族の絆と血縁の秘密を解き明かすヒューマンサスペンス。

第6弾|連続ドラマW 東野圭吾「片想い」(2017年・全6話)

(文藝春秋公式YouTubeより)

初回放送2017年10月21日  (全6話)
監督永田琴
脚本吉田紀子
プロデューサー藤原麻知、井上衛、黒沢淳、雫石瑞穂
性同一性障害監修山本蘭(gid.jp)
エンディング曲羊毛とおはな「はだかのピエロ」
キャスト中谷美紀(幼少期:志水透哉)、桐谷健太、国仲涼子、大谷亮平、鈴木浩介、和田正人、
松尾諭
、中村アン、高月彩良、眞島秀和、赤堀雅秋、酒井美紀、丘みつ子、田中要次、
秋吉久美子、田中泯、橋爪功、山中聡、吉岡シュート
あらすじ・ネタバレを読む

 ある夜、暗い道を男女2人が歩いているところへ、1台のワンボックスカーが迫ってきた。

 そして男女2人のうちの1人、佐伯香里(中村アン)に電話がかかってくる。

 不安そうな香里を制して、一緒にいた男が車へ向かう。

 やがて、車に乗り込んだ男は、運転席に座る戸倉明雄(山中聡)の首を絞める…。

 翌7月7日、その日は年に一度の元帝都大アメフト部エンペラーズが集まる七夕会の日。

 スポーツライターの西脇哲郎(桐谷健太)は、妻でカメラマンの理沙子(国仲涼子)に一緒に行こうと誘うが、仕事だと断られる。

 居酒屋に集まったエンペラーズの面々、早田幸弘(大谷亮平)、須貝誠(和田正人)、安西(松尾諭)らはすでに飲み始めていて、遅れて参加した西脇を歓迎した。

 アメフト部時代の最後の試合の動画を視聴しながら盛り上がる面々。

 しかし、その試合は西脇には決定的なミスをしてしまった苦い思い出でしかなかった。

 そこに映っていたマネージャーの日浦美月(中谷美紀)とは、メンバーの誰もしばらく会っていなかった。

 宴会の解散後、思い出のグラウンドで須貝と話している西脇に、病気で欠席していた中尾功輔(鈴木浩介)から電話が入る。

 するとそこに、やはり欠席していたマネージャーの美月が現れるが、様子がおかしい。

 美月は、西脇と須貝に突然「人を殺した」という衝撃的な告白をする。

 驚いた西脇は、事情を聞くために須貝と共に美月を家に連れて帰る。

 しばらくすると、西脇、須貝、理沙子の前に男の姿になった美月が立っていた。

 「今俺は、男として生きている」と告白する美月に、一同はさらに衝撃を受ける。

 美月は結婚して子どもももうけたが、女として生きることに限界を感じ、1年前に離婚。

 名前も神崎ミツルに変え、銀座のクラブでバーテンダーとして働いているという。

 そこで働くホステスの香里にしつこくつきまとうストーカーの男を殺害した、と話す美月。

 自首しようと思ったが、七夕会の日であることに気がつき、QB(クォーターバック、西脇のこと)に会いたくてついグラウンドに来てしまった、と言う。

 美月の告白を聞いた理沙子は、本来の自分を取り戻そうと努力を始めた美月を刑務所に入れたくないと言い、美月に別人になって生きることを提案する。

 それに反対する西脇と、理沙子が口論になっていると、突然中尾が訪ねてくる。

 昨夜、須貝と電話をしていて美月のことが気になって来たという。

 美月の元恋人だった中尾は、美月を刑務所に入れたくない、なんとかしてやりたい、と話す。

 さらに須貝は、新聞記者である早田にも連絡していた。

 そんな中、刑事の望月(田中要次)が美月がバーテンダーとして働いているクラブに”戸倉の友人”と名乗って現れる。

 少しずつ追い詰められていく美月とそれを守ろうとする友人たち。

 それぞれの想いを乗せて、ドラマは思わぬ方向へ向かっていく。

 このドラマには性同一性障害で苦しむ男女、また、半陰陽の陸上選手などが登場するなど、テーマにLGBTを扱うため、gid.jp(日本性同一性障害・性別違和と共に生きる人々の会)の故・山本蘭元代表が監修として参加している。

第7弾|連続ドラマW 東野圭吾「ダイイング・アイ」(2019年・全6話)


初回放送2019年3月16日 (全6話)
監督国本雅広
脚本吉田紀子
プロデューサー井上衛、渡邉浩仁
キャスト三浦春馬、高橋メアリージュン、松本まりか、柿澤勇人、小野塚勇人、淵上泰史、
木村祐一、堀内敬子、生瀬勝久、立花恵里、水沢エレナ
あらすじ・ネタバレを読む

 2017年春、午前3時、江東区清澄。

 激しく雨が降る中、自転車を飛ばして家路を急ぐ岸中美菜絵(高橋メアリージュン)。

 美菜絵のお腹には新しい命が芽生えていた。

 家ではマネキン作家の夫が一人で美菜絵の帰りを待っていた。

 その時、美菜絵の後方からかなりのスピードで突っ込んでくる自動車が。

 フロントガラス越しに血まみれになって運転手を見つめる美菜絵。

 事故から1年半後の2018年秋、午前1時半過ぎ、港区西麻布。

 バー「茗荷(みょうが)」でバーテンダーとして働く雨村慎介(三浦春馬)は、仕事からの帰路、背後から美菜絵の夫・岸中玲二(柿澤勇人)に襲撃され、頭部を強打されて瀕死の重傷を負う。

 2日後、意識を取り戻した慎介の元に、警視庁強行犯一係の刑事の小塚洋平(木村祐一)たちが聞き込みに来る。

 小塚によると、犯人の岸中は復讐のために慎介を襲い、目的を果たしたと見て服毒自殺した線が濃厚であるという。

 岸中の写真を見せられ、昨日最後に来た客だが、”岸中”という名前には記憶がないと答える慎介に、「1年半前、自らが運転する車で起こした死亡事故の被害者のことを覚えていないのか?」と尋ねる刑事たち。

 その時、慎介は、重要な記憶の一部を失っていることに気づく。

 慎介は懸命に記憶を辿ろうとするが、事故に関する一切の記憶が抜け落ちており、執行猶予中であることさえ忘れていた。

 そんな中、慎介が以前働いていたバー「シリウス」のオーナー・江島光一(生瀬勝久)に呼び出された村上成美(松本まりか)は、今回の事件によって慎介から事故の時の記憶が欠落していることを江島に話していた。

 その後、退院した慎介は、事故の前に江島の彼女”ユカ”を江島の車で送って行ったことを思い出す。

 事故を起こしたのはその帰りだった。

 事故後、江島の配慮で、慎介は「シリウス」から今の職場である「茗荷」に移っていた。

 怪我が治り、職場復帰を果たした慎介だったが、事故のことを話すと江島やママの小野千都子(堀内敬子)からは「事故のことはもう思い出さない方がいい」と言われる。

 するとそこに、亡くなった美菜絵そっくりの女(高橋メアリージュン・二役)が現れる。

 事故のことを忘れていたが、その女の目に妙に惹かれていく慎介。

 一方、刑事の小塚は、岸中が亡くなった時に所持していた鍵が気になっていた。

第8弾|連続ドラマW 東野圭吾「さまよう刃」(2021年・全6話)


初回放送2021年5月15日  (全6話)
監督片山慎三
脚本吉田紀子
プロデューサー井上衛、渡邉浩仁
エンディング曲佐藤玖美「薄明」
キャスト竹野内豊、石田ゆり子、三浦貴大、古舘寛治、瀧内公美、 井上瑞稀、市川理矩、名村辰、
河合優実、木﨑ゆりあ、MEGUMI、勝矢、和田光沙、竹内都子、松浦祐也、霧島れいか、
徳永えり、堀部圭亮、本田博太郎、國村隼
あらすじ・ネタバレを読む

 会社員の長峰重樹(竹野内豊)にとって、女子高生の一人娘・絵摩(河合優実)はかけがえのない存在だった。

 その愛娘が、ある日、川から無残な遺体となって発見される。

 絵摩の腕には酷い注射痕があり、その尿からは覚醒剤の反応があった。

 遺体はゴミのように雑に捨てられ、警察は殺人事件とみて捜査を開始した。

 警視庁捜査一課の刑事・真野寛治(古舘寛治)と織部孝史(三浦貴大)は、商店街で聞き込みを進める中で、98年型セダンに乗った3人組の若い男の姿が目撃されており、そのうち1人は高校生のようだった、という情報を得る。

 事件はセンセーショナルに報道され、長峰の元には大勢のマスコミが押し寄せる。

 車から足がつくと思った犯人の菅野快児(市川理矩)と伴崎敦也(名村辰)は、車の所有者を父に持つ中井誠(井上瑞稀)を脅して口止めをする。

 警察からは何一つ情報を知らされないまま、マスコミ報道で事情を知った長峰は、怒りのあまり警察へ行き、なぜ何も教えてくれないのか、と詰め寄る。

 だが、捜査一課・班長の久塚耕三(國村隼)からは、まだ、捜査中なので詳しいことは話せない、と言われてしまう。

 その姿を不憫に思った織部は、「必ず犯人を捕まえる」と長峰に言うが「娘を失った親の気持ちがわかるのか!」と怒鳴りつけられる。

 そんな中、罪の意識に苛まれる誠は、悲しみに打ちひしがれる長峰に、犯人の名と居場所、鍵のありかを告げる伝言メモを送る。

 長峰は電話で指示されたアパートへと向かう。

 人気のない荒れた部屋に足を踏み入れ、室内を捜索すると、多くの女性の下着や洋服の中から絵摩が着ていた服を見つける。そこには、絵摩を写したポラロイド写真が付けられていた。

 さらに、その傍にはDVDがあり、再生された映像には、目を覆いたくなるような娘の姿が記録されていた。

 信じがたい光景に激昂する長峰。その時、偶然帰宅した犯人の一人、伴崎と遭遇する。

 激しい怒りに駆られた長峰は、伴崎に手を下し、命を奪ってしまう。

 最期に伴崎の口から、主犯格の菅野の潜伏先を聞き出した長峰は、菅野の行方を追う。

 その頃、父・木島隆明(本田博太郎)とともに長野のペンションを経営する木島和佳子(石田ゆり子)は、この時はまだ他人事のように事件の報道を聞いていたーー。

 少年犯罪の被害者遺族の慟哭、そして「正義」とは何なのか。

 誰が、いかなる資格で犯人を裁くのか。

 長峰の怒りと悲しみが交錯する中で、衝撃の結末が待ち受ける。

第9弾|連続ドラマW 東野圭吾「ゲームの名は誘拐」(2024年・全4話)


初回放送2024年6月9日  (全4話)
監督鈴木浩介(俳優の鈴木浩介とは別人)
脚本小峯裕之
チーフプロデューサー青木泰憲
プロデューサー大原康明、清家優輝
キャスト亀梨和也、見上愛、渡部篤郎、武田航平、平山祐介、山崎樹範、増田修一朗、井上想良、
泉澤祐希、小林隆、飯田基祐、赤間麻里子、松村沙友理
あらすじ・ネタバレを読む

 サイバープラン社の敏腕広告クリエイター・佐久間駿介(亀梨和也)は、日星自動車の新型EV車販売イベントのプロジェクトをリーダーとして進めてきた。

 ところが、クライアントである日星自動車の会長の息子で副社長の葛城勝俊(渡部篤郎)の一声で潰されてしまう。

 上司の小塚茂(小林隆)と共に葛城に会いに行く佐久間だったが、葛城は佐久間の過去の仕事も含めて「ただのインパクト重視で極めて短絡的、社会に新たな価値を生まず、人々の心を捉えるものでもない」と痛烈にダメ出しをする。

 そんな中、エースプランナー・加賀谷武志(平山祐介)のパワハラ事件が発覚。

 どうやら杉本智也(武田航平)による内部告発だったようだ。

 小塚は、葛城に再挑戦するチャンスをもらったと佐久間に伝えるが、その条件の一つが「佐久間をプロジェクトから外すこと」だった。

 そして、新たなリーダーを杉本に任せるつもりだと佐久間に話す。

 佐久間は、知り合いの雑誌記者・湯口裕也(泉澤祐希)に葛城の身辺を探らせるが、スキャンダルどころか、家族構成すら出てこないという。

 失意と屈辱感に苛まれた佐久間は、葛城の住む豪邸まで出向くが、そこで家出しようと葛城邸の塀を乗り越えてきた葛城の娘・樹理(見上愛)と出会う。

 自分の生い立ちを話し、葛城家から金を巻き上げたいという樹理から狂言誘拐を持ちかけられる佐久間。

 一度は躊躇した佐久間だったが、杉本に挑発され、さらに葛城に部外者扱いされた佐久間は考えを変える。

 葛城に一矢報いたいと願う佐久間は、樹理を使って葛城から3億円を奪い取ろうと画策する…。

 だが、2人が進めた狂言誘拐は、意外な展開を見せていく。

「虚ろな十字架」は最終話まで配信中|第1話は無料

 全4話の放送が終了し、現在はWOWOWオンデマンドで最終話まで配信中です。

 第1話は今も無料配信中なので、まずはそこから。続きが気になったら、そのまま最終話まで一気に!

 歴代作品もまとめてチェックできるにゃ。😸

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この記事を書いた人

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